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第22回夜景コーディネーター

先日、旅行パンフを読んでいて、そこに出ていた人の職業名をみて驚いた私である。

その名も「夜景コーディネーター」。

……って! って! って! なにする人?

パンフレットを読むと、その夜景コーディネーターが企画したコースで夜景を楽しむ旅行があるのだそうだ。夜景を見るための旅行。ウマイことを考えたものである。

なぜなら、夜景というのは写真で見たからといって、その雰囲気はあまり伝わるものではなく、ライブで見てこその感動があるのだから。しかも適当に美しくてロマンチック。さらに、基本的に無料。うまい事を考えたなあ。

でも、せっかく日本に唯一(らしい)の夜景コーディネーターが企画しているのだから、すでにガイドブックに載っている夜景スポットとか、都心の高層ビルで、夜景が美しいことは見なくても分かるような場所を案内されても嬉しくない。

だから、夜景コーディネーターに期待したいのだ。

せっかく夜景のプロなのだから、誰も知らない場所をコーディネートしていただきたい。こういう機会でないと絶対に行けないような場所。たとえば名古屋・栄はオアシス21を見下ろす「●●生命」の8F窓際席とか。富士山6合目の休憩所とか。羽田空港の管制塔とか。海外旅行なら、グリンデルワルトの街を見下ろすアイガー北壁とか。

さらに夜景コーディネーターには、「ここから見る夜景はちょっとオレンジ色が足りないから、市に陳情してナトリウム灯を増やしてもらいましょう」とか、そういう署名活動とかも積極的に行っていただきたい。

そして近い将来、「Y1(夜景グランプリ)」なんてイベントを開いていただけたら嬉しい。

全国から夜景自慢の街が応募するのである。審査員も全国から夜景マニア100人とかを集めて、全員で●●生命の窓際に並ぶ。

アイガー北壁に全員で登ったのはいいけど、途中で審査員の大半が行方不明になったりね。深夜の空港に忍び込んで警備員さんに追いかけられるというオプションつき。

でも一応、全国で盛り上がって、Y1の審査の夜は全国民が部屋中の明かりをつけたりして。電力消費量が一気に上がって、都市が電力ダウンして。仕方ないからみんなでローソクを立てて期せずしてキャンドルナイトになったりするの。環境にやさしいんだか、やさしくないんだか……。

そんなわけで、夜景コーディネーターには大いに期待している私である。たとえ彼らの未来が、都市の夜景ほど明るくないとしても。


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