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第23回有名ショコラティエ

「いつまで続くんだ!」と、つい声を荒げたくなるのが、世の中の食品偽装と、チョコレートの価格高騰である。有名店ではチョコが1粒数百円なんてぜんぜん珍しくない。

有名ショコラティエが創ったものの中には、1粒が数千円もするものまであるという。食べる宝石や〜。言うてる場合ではない。

1粒・数千円。1ダース・数万円! 敢えて言わせていただく。

チョコごときに数万円!

と言うと、キミは反論するだろう。
「本当のチョコは、それくらいの価値があるのよ」。
「あのショコラティエのチョコ、日本では手に入らないの」。
「本当においしいんだから!」。

ふん。言いたいことはそれだけか。片腹痛いわ。

ならば言わせていただく。
「そのチョコと数万円の等価性は、何を根拠としている?」。
「そのチョコの日本での流通ルート、どうやって調べた?」。
「キミはチョコの本当の味覚を語るにふさわしい人間か?」。

まるで「美味しんぼ」の海原雄山にでもなった気分だが、すべて本当のことだから仕方ない。うぬ。甘いわ!

そもそも、チョコなんて「お菓子」である。それ以上でも以下でもない。子供が学校から帰って1コイン握り締めてお店に行くものである。それがチョコだ。正しいチョコとはそういうものだ。1粒に数千円なんて、馬鹿げておる。どうだ山岡士郎。

すると、キミはこう言うだろう。

「子供用のお菓子チョコは、それはそれでマーケットとして存在している。しかし有名ショコラティエの高級チョコは、まったく別の食べ物なのだ」と。

そうか、あれは別の食べ物であって、チョコではないのか。ぬははは。語るに落ちたな。分かった。よ〜く分かった。

 

ならば言うぞ。

あれがチョコではないと言うなら、今後一切、有名ショコラティエが創った高級チョコ(的な食べ物)をバレンタインデーに購入して本命にあげたりしてはいけない。なぜ? だってバレンタインデーはチョコをあげる日だろう。

あんな高級チョコが市民権を得たおかげで、女性たちが義理チョコにかける予算が大幅にカットされたのだ。そのせいで市場に流通するチョコの絶対量が激減し、最近、私がチョコレートをもらえなくなってしまったのだ。世間がバレンタインデーで浮かれる中、私だけ糖分ゼロの日々なのはどういうわけだ。悲しいくらい健康だぞ。

だから私のところにたどりつくチョコレートを増やすためにも、チョコの原価はもっと下げなくてはならない。有名ショコラティエは、私をはじめとする世の中の大多数の男たちの敵なのだ。


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