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第25回F1ドライバー

さて、次の人物の共通点は何か。

室伏広治、浅田真央、安藤美姫、吉田秀彦、イチロー、そして上田馬之助。もうお分かりだと思う。全員が、愛知県出身の世界的なアスリートだ。馬之助が世界的かどうかは微妙だが。

そして最近、このメンバーに名を連ねた親子がいる。そう、中島悟・一貴父子だ。息子の一貴は、南山大学在学中にテストドライバーとしてF1デビュー。2008年はウィリアムズのレギュラードライバーとしてフル参戦し、初戦からポイントを獲得。現在、最も期待される若きドライバーの一人である。

しかし私は、中島一貴の成績に過度な期待を抱いてはいけないと思っている。いや、もちろん活躍してほしいし、応援している。しかし彼には、致命的に足りない「モノ」がある。

足りないのは「名前の変さ」だ。

これまで約20年F1を見てきて、私は気づいたのだ。F1で活躍するドライバーは、決まって「変な名前」だ。嘘ではない。試しに、現在のドライバーから無作為に何名か列挙してみる。

キミ・ライコネン(フェラーリ/フィンランド)
ロバート・クビサ(ザウバー/ポーランド)
ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ/イタリア)
セバスチャン・ブルデー(スクーデリア/フランス)
ヘイッキ・コバライネン(マクラーレン/フィンランド)

ね? どいつもこいつも変だ。

思うに、彼らは幼少時代から変な名前のせいで周囲から嵐のようにバカにされ続けたに違いない。

「キミ、ライコネン? じゃあボクは誰?」
「ロバート、お前なんかやめちまえ! クビさ!」
「お前、本当にそれヤルの? 本当? トゥルーリ?」
「セバスチャン、顔がブルーやでぇ」
「会社潰れてもヘイッキ平気。工場(こうば)、来年あるじゃん」

もう最後の方は何を言われているか分からないほどバカにされてきたのだ。悔しくて悔しくて、泣いて走って帰ったあの日。誰より早く帰るため、一人でも多く抜き去るため、バリバリ伝説を読みあさった彼ら。そんな彼らを、誰が責められよう。

過去のドライバーを見てもそうだ。

ネルソン・ピケ(ブラジル)
ケケ・ロズベルグ(フィンランド)
ヨッヘン・リント(オーストリア)
ミハエル・シューマッハ(ドイツ)

みんな変だ。いや、別に外国人だからというわけではない。日本人も同
じなのだ。

鈴木亜久里!

「日本人なのにアグリて、なに人やねん」とか、
「怒ってんの? アングリー?」とか、
「農業やってんの? アグリカルチャー?」とか、
「正座できないから、アグリ?」とか、
やっぱり最後はとても無理やりな駄洒落をぶつけられ、耳をふさいで走り出したあの日。思えば、あれが「スーパーアグリF1」チームの始まりであった。知らないけどさ。

中島一貴だって、もっと変な名前だったら日本人初のセンター表彰台も夢じゃなかったと思うのだ。

そういえば、現在ルノーF1チームのテストドライバーを勤める山本左近も愛知県出身(南山大学中退)だ。彼も名前のインパクトは弱いが、もう少し早くデビューしていれば、片山右京・山本左近でお笑いコンビを組めたかも知れないのに。残念だ。

がんばれ中島。


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